【判決全文】20251203判決_相模原市.pdf

  • 裁判所:横浜地方裁判所第1民事部
  • 事件番号:令和7年(行ウ)第70号
  • 判決日:令和7年12月3日判決

12月3日(水)横浜地裁第1民事部(岡田伸太裁判長)は、情報公開請求に対して相模原市長が公文書の存否を明らかにしないでした非公開決定を取り消す判決を言い渡した。

この問題は昨年7月に遡る。相模原市は、JR相模原駅北口にある旧米軍相模総合補給廠の土地の一部の再開発計画(相模原駅北口地区土地利用計画)の策定にあたり、民間からの提案を公募。対象となるエリアは、JR相模原駅に面した約15ヘクタールに及ぶ広大な土地で、市民の関心も高い。

相模原市HPより

これに、同市をホームタウンとするSC相模原(J3リーグ)、三菱重工相模原ダイナボアーズ(リーグワン)、ノジマステラ神奈川相模原(WEリーグ)、ノジマステラ相模原ライズ(Xリーグ)の4団体は、市に対して、提案書を提出したことをHPで公表していた(SC相模原HP)。

そこで、筆者は、相模原市に対して、「SC相模原、三菱重工相模原ダイナボアーズ、ノジマステラ神奈川相模原及びノジマ相模原ライズその他団体から共同で提出された「相模原駅北口地区土地利用計画」に関する提案書」の情報公開請求をした。

しかし、同市は、「当該文書の存否を答えるだけで、提案者名を公開することとなり、法人等の不利益が生じる可能性があるため、その存否を明らかにすることができない。」として、文書の存否を明らかにしないで、公文書非公開決定をしていた(存否応答拒否決定)。
20241203開示決定_相模原市.pdf

(公文書の存否に関する情報)
第10条 公開請求に対し、当該公開請求に係る公文書が存在しているか否かを答えるだけで、非公開情報を公開することとなるときは、実施機関は、当該公文書の存否を明らかにしないで、当該公開請求を拒否することができる。

今回、横浜地裁は、「本件4団体としては、自らが提案書を提出した事実が公にされないという条件を自ら放棄したというべきである」などとして、市側の主張を退け、公文書非公開決定を取り消した。

今後、判決が確定した場合、市は、4団体が提出したとされる提案書の存否を明らかにしたうえで、当該文書を公開するかどうかの決定をする必要があるが、市は、12月18日(木)、本判決に対して控訴しない方針を発表した。